茶助の備忘録

★★現行ブログはコチラ

【病院薬剤師】自暴自棄?

f:id:chaske1024:20190911231206p:plain

病院薬剤師の茶助です。

 

 

【1:セルフネグレクト?】

自分で治療を諦めた患者様がみえた。末期腎不全なのに透析拒否、胸部X線写真も拒否、出された薬も投薬台の傍で投げ捨てる。薬剤師さんも説得できず諦めた。主治医も説得できず匙を投げた。病院・調剤薬局とも責任は果たして、最適治療法を提案して再三の説得でも拒否。治療の道へもどすのは不可能だった。「俺は週3回の透析なんかできない、そんな通えないしお金もない。妻が居ない人生なんていらない、放っておいてくれ」と言われていた。

 

【2:その人の価値観】

だけど、治療しない=悪と決めつけるのも変だと思えてきた。病院に縛られたくない、残された時間は短くても自由に使いたい、そんな価値観なんだろうなって。医療人は治す・軽減することが真理だから許してはいけないけど、価値観は人それぞれ。僕の目の前にこの人がきたら、医療人としてやっぱりぎりぎりまで説得するだろうけど。

 

【3:先立たれた男性の弱さ】

寿命と配偶者の存命をみた統計がある。それによると、「男性は妻が居ないと短命」「女性は夫がいると短命」になるそうだ。この患者様も、妻が居ない人。自分の家事も、体調管理も妻に任せっきりだと自分でなにもできず、自暴自棄になる人が多いらしい。この人もまさにこのパターンだなって思う。