茶助の備忘録

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【病院】【業務改善】Excelで化学療法薬・その2

エクセルで業務改善のシリーズです。

 

chaske1024.hateblo.jp

 

前回(上記)の続きです。

 

【数式・レイアウトを変更する】

 

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こんな風にレイアウト変えます。

抗がん剤用量は計算値と実際の投与量で分けました。用量調節はいくらでもありうるからです。「この人は弱っているから減らしめで行こう」「口内炎ひとつない。もっと使えるだけ使おうか」となるから。計算値の右2つは空白です。

また投与量換算のセルもつけました。体重当たり㎎、体表面積あたり㎎、と薬投与量が変わるからですね。

 

【数式を使いやすくする】

もう少しいじくります。

f:id:chaske1024:20200314061843p:plain

⑤患者ID,患者名をつけたのは、このレジメンが誰のものか特定する為ですね。

 

⑥体表面積の式を加工。

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=IF(AND($B$3<>"",$B$4<>""),B3^0.725*B4^0.425*0.007184,"")
●AND($B$3<>"",$B$4<>"") の意味

;B3セルが空白ではなく、かつ、B4セルが空白でない場合

●IF(理論式、真の場合、偽の場合) となるので、

 ○理論式=すぐ上のAND式、

 ○真の場合=もともとの数式、

 ○偽の場合=空白にしなさい

を代入し、さっきの長い数式となります。

 

⑦投与量を10の倍数に限定させる方法

f:id:chaske1024:20200314063246p:plain

この入力規則で、

f:id:chaske1024:20200314063506p:plain

=MROUND($M$4,10) とすると、

M4セルは、10の倍数しか打てません!となります。

 

⑧シスプラチンの式を変更(B17 セル)

このままではB17セルが危険ですね。じつはM4に実際の投与量を入れても、J4の計算値を反映するままなんですよ。だからM4を反映し、M4がなかったらJ4を反映するようにしたい。

 

="シスプラチン"&IF($M$4<>"",$M$4,$J$4)&"㎎"&
"+5%ブドウ糖液全量で500mL"

➡➡”シスプラチン”という文字列と、※と、㎎という文字列と、”5%ブドウ糖液全量で500mL”という文字列をつなぎなさい、という意味。

※:M4が空白でなくばM4を、そうでなくばJ4を表示しなさい という意味。

 

【できたファイルは?】

こんな感じです。こちらからどうぞ。

www.dropbox.com

まだ完成とは言えませんが、これで病院でのレジメン管理には役立つはずです。

 

Excelに更なる工夫!】

身長、体重、患者ID、患者名 ですが

電子カルテから自動で引き抜けたりします。そのさい電子カルテ予約語」「自動アドレス取得」なる機能が存在します。

 

つまりうまく使えば、患者の計算値投与量まで、勝手に計算してくれるということです。僕はこのExcel(と似たもの)を作り、電子カルテに貼り付けました。抗がん剤を使うとき、このエクセルを開くと勝手に計算してくれる寸法です。